| 授業科目名 |
講義等概要 |
| 日本語学特論(日本語学) |
言語がその社会・文化を担うものであるという側面から語彙に焦点をあて、特に漢語が日本語の中で果たしてきた役割について通時的に考察する。
まず、上代・中古の文献―主として文学作品による―のなかに漸増する漢語の実態を観察し、また、漢字・漢語の影響下に生じた字音語・訓読語についても言及する。近くは、幕末・明治期の西洋文化受容・摂取に際しての翻訳漢語(新漢語)誕生の事情とその役割について、近代語資料に触れながら理解に導く。 |
| 日本文法特論(日本語学) |
@活用語の活用形が六種に設定された根拠について、東条義門の『和語説略図』を取り上げて解説的に講述する。
A学校文法で文語文法・口語文法として定置されている二つの文法体系について、歴史的な資料に依って見ていく。文語文法については大槻文彦の「語法指南」(及び『広日本文典・同列記』)に依り、口語文法については口語調査委員会編『口語法・同別記』に依ってその体系の大要を把握・理解する。
B日本文法にみられる相異なる文法論について、その代表的な学説を解説的に紹介する。 |
| 民俗学特論 |
日本の南(沖縄)の民俗を取り上げ、その世界観を解明する。そして、この作業を通じて日本文化の基層・古層を探る。具体的には、沖縄県久高島の祭祀儀礼(王府の神の島の神女の成巫式・王府に使える島の男の成人式・来訪神の去来する祭り、祭祀儀礼を改変する祭り・正月行事)を取り上げ、男女による双分的世界観、村落共同体の論理と王府の論理の合体、祭りの歴史的展開を辿る。 |
| 民俗芸能特論 |
民俗の概念、芸能の概念を明らかにする。民俗としてとらえる以外の芸能、Performing Artも考察の対象とする。人々の多様な営為が芸能に向かって形成され発展していく様態を歴史的観点に立ち究明し、芸能の本質を把握させる。地域の特性がどのように形成され、承認されていくのかのメカニズムを具体的に照らして解明する。芸能の構造を概念(ことば)・身体表現(舞踊・演劇)・音(音楽)の要素から分析する。民俗芸能の歴史、社会的機能を人間の行動様式として捉え、これからいかにあるべきかの展望を示す。 |
| 漢文学特論(漢文学) |
日本における唐詩愛読の歴史は、室町時代以降、南宋の周弼撰『三体詩』、そして江戸時代中期以降、明・李攀龍撰とされる『唐詩撰』が、愛読されてきた。それぞれ唐代後期、唐代前期の名作を集めたアンソロジーである。ここでは、それぞれを代表する古注釈書、江戸期の熊谷立閑編輯『三体詩法備考大成』と、明・李攀龍撰、明・袁宏道学校とされる『唐詩訓解』を丁寧に選読して、豊饒な唐詩の表現世界を理解する。 |
| 伝承文学特論 |
テーマ:俗信の研究
柳田国男は『郷土生活の研究法』(1535年)で、民俗資料の分類について、第一部「有形文化」、第二部「言語伝承」、第三部「心意現象」の三分類案を示した。第一部は目に訴えるもの、第二部は耳を通して得られるもの、第三部は感覚に訴えるものと説き、なかでも、第三部を重視し、心意現象の解明がこの学問の目的であるとさえ言っている。柳田は心意現象を解明する指標として<知識><生活技術><生活目的>を設けているが、これは<知識>にもとづいて<生活技術(手段と表現)>を駆使し、人は何のために生きているのかという<生活目的>を解明することが狙いである。この狙いに沿って兆・応・禁・呪のキーワードを設定し、これを括る概念として「俗信」の語を用いた。
授業では、「俗信」という頭語の概念がどのような経緯のなかで形成されてきたのかについて講義するとともに、俗信の分類や捉え方を具体的な事例をもとに検討する。俗信に関する伝承は民俗、歴史、文学など広い領域に及んでおり越境的な性格を帯びている。事例分析を通して、背後に隠された民俗的な意味や心境を解明し、俗信研究の豊かな可能性を発見していく。 |
| 地域史特論 |
この講義は、江戸時代の弘前藩主・藩士・農民・町人等の生活についてである。最初に「弘前藩の成立〜廃藩」までを概説した後に、北東北地方の秋田・八戸・盛岡藩、さらには北海道の松前藩との関係を視野に入れて述べる。今年度は藩主についてである。 |
| 地域メディア特論 |
テレビ、新聞のほか、インターネットの普及で情報爆発、多メディア化が進行中だ。そんな時代において、メディアの特色を知った上で、情報を選択、分析、判断し、表現する「メディア・リテラシー」(読み書き能力)の意義が高まっている。講義ではメディアの全体像を時代や地域の関連性においてとらえ、ミニ新聞づくりを通してリテラシー向上を試みる。 |
| 授業科目名 |
講義等概要 |
| 日本文学演習T(古代文学) |
上代歌謡を研究の対象にし、『古事記』、『日本書記』『風土記』に伝わる歌謡が、本来祭祀、歌垣、宴席などの儀礼的な場、生業の場で歌われていたことを探る。そして、それが大和王権との関わりで変質し、物語(語り)を伴って現存の形に定着した経緯を探る。以上「儀礼などの場」、「歌謡」、「物語(語り)」をキーワードにして上代文学の形成を説く。 |
| 日本文学演習U(中世文学) |
日本古典文学のジャンルのうち、史論、歴史物語、軍記物語等をその研究対象とし、諸本の問題、解釈の問題を考究しながら個々の文学の本質に迫る研究をする。ひいては、日本文学における「中世」の問題をも考察する。 具体的には、屋代本『平家物語』(影印本)の研究から始めていく。屋代本の本文を理解していくには多くの文献が必要となってこようが−例えば『玉葉』(兼実の日記)、『明月記』(定家の日記)、『吾妻鏡』等―それ等の文献をも併せて読み、時代の動きと、仏教、並びに人物の心の考察を一つの主眼とする。 |
| 日本文学演習V(近世文学) |
近世文学を代表する作品の一つである『おくのほそ道』について、序、旅立ち以下、特徴的な章をいくつか取り上げて講読する。有名な作品ではあるが、先入観を捨てて本文を丁寧に読み解くことを通じて、『おくのほそ道』が多様な面白さを持つことについて理解を深め、その特質と魅力について検討する。 |
| 日本文学演習W(近・現代文学) |
《昭和期の文学》昭和前期の代表的な作品とそれに関する研究論文を精読する。時代と文化の状況の中で、テクストがどう読み替えられて今日に至っているかを知り、2011年現在において可能な読み方を探る。対象作品は以下の通り。芥川龍之介「河童」、谷崎潤一郎「細雪」、太宰治「人間失格」、永井荷風「墨東綺譚」 |
| 日本語学演習(日本語学) |
上代漢字文献の訓読の語法について、斎部広成『古語拾遺』を資料として学習していく。上代漢字文献として、多く、学部にあっては、『古事記』・『日本書紀』・『万葉集』等が教材として採用されてきているが、それらの訓みを活用しながら、一般には極めて稀な神道文献であり、平城天皇への上奏文である、この文章を通して、上代語の語法に挑戦していこうとするものである。 言語研究としてだけでなく、八十翁広成の息使いを読み取っていきたい。開講から四回までは担当者が一大学院生の立場に立って発表する。その発表モデルの後に、参加者各人への発表へと入っていく。 |
| 民俗芸能演習 |
青森県内の民俗芸能、その他の地域の民俗芸能を対象として、個々の学生が選択したジャンルを調査、研究する。
まず、青森県の芸能の地域性を考察し、沖縄、北東北・北海道、すなわち南と北の地域特質が芸能といかなる相関関係をもっているのかを究明する。また、現在の隆盛をもたらした要因、また廃絶、衰退、変容していった要因を考究する。それを踏まえて、未来へのあるべき文化政策を示す。 |