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社会福祉学部専任教員の研究紹介 その7 棟方 達也 先生

専門分野  ~①(実技)アウトドアスポーツ ②スポーツ史~  

 社会福祉学部専任教員の研究紹介シリーズとして、第7弾は学部長インタビューでお届けします。
                             報告者 社会福祉学部長 石田 和男

石田: 棟方先生といえば本学専任教員で唯一の体育の先生として知られています。まず、社会福祉学部生がスポーツを学ぶ意義についてお聞かせ頂けますか。

棟方: 率直に言って、私が本学で長年教えてきた事とは、例えば健康維持のための運動の方法というような一般に言う「手段としてのスポーツ」ではなく、 文化としてのスポーツそのものの魅力や重要性を伝えようとしてきたつもりです。そもそも、学生自身が、己のレベルにかかわらずスポーツをする(あるいは観る) ことを楽しいと肯定的に捉えられるかどうか(あるいはそのような教育を受けてきたかどうか)が大事なことで、マイナスのイメージや否定的な認識を持っていては、社会人となってから、 スポーツ(目的によっては手段としての運動)の意義や必要性を示すことはできません。

石田:弘前は雪国なので、スキーが比較的盛んだと思います。先生の研究されているテレマークスキーの技術の指導について簡単に解説頂けますか。

棟方: 道産子なので、物心ついた頃にはスキーで遊んでいました。大学時代の実技の専攻は野外運動研究室というところに所属し、実習では著名な指導者に教わる機会もあり、基礎スキーの資格も取ったりしました。就職先として青森県にある本学を希望した第一の理由もスキーができる環境だったからです。
 現代のテレマークスキーは、スキーの中ではあまりメジャーな種目ではありませんが、元々はスキーの原形のようなもので、現代のアルペンスキー、クロスカントリースキー、ジャンプ等の要素が全て含まれています。スキーの発達(種目の分化) に伴い消滅していたものが1970年代にアメリカで復活し、目覚ましい用具の進歩とともにその技術が高度化し活動範囲が広がっています。
 私は、1990年頃から先輩の紹介でやり始めました。その後、弘前大学の先生(大学の後輩)と共にTAJ(日本テレマークスキー協会)の公認レースを転戦したり、指導者資格を取得する過程で、その技術の奥深さや滑りの面白さにのめり込みました。 また、指導員検定やテキストの執筆など、指導者育成の仕事にも関わったりしました。近年は、指導の現場から少し遠ざかっています。
 なお、ここ20年は、アウトドア系では特に登山に傾倒しています。学生を山に連れていくために、主に春から秋まで、天候を問わず地元の山々(八甲田山系、岩木山等)に頻繁に通って下見を重ねつつ、疲れない歩き方の体得を追求しています。

石田:私も若いころ、ヨーロッパの国々を旅して歩いたことがあり、とくに急傾斜を上手に滑り降りるスキーヤーにあこがれを感じたことがあります。詳しくお話を聞かせて頂くと、スキーにも様々な競技や楽しみ方があることがわかりました。ところで、 スポーツ史(特に日本統治期台湾におけるスポーツ活動)の方も研究されていると聞きますが、この研究について聞かせ頂けますか。

棟方: スポーツ史(体育史)は、卒論以来、私の専門領域となっています。学生時代から長年、台湾の研究者と交流があったおかげで、日本統治時代の膨大な資料(史料)に出会い、30歳代は資料調査・収集のために台湾へ通いました。 しかし、生来、実技が大好きなもので、若い動けるうちはなるべく実技の授業に力を注ごうと時間を割いていましたが、何しろ専任の体育教員は未だに私一人なもので、そのままこの歳になってしまいました(言い訳です)。

石田:話が飛びますが、棟方先生はスキー以外にもバスケットボールのコーチや審判の資格を持っておられ、弘前市バスケットボール協会の理事(事務局長)も務められていると聞きます。バスケットボールを通じた地域貢献活動がありましたらお聞かせ願います。

棟方: バスケットボールも長年、関わっているスポーツの一つです(一応、現役プレーヤーです)。青森県及び弘前市バスケットボール協会の一員として地域の活動に参加しています。弘前市協会は、小学生(ミニバス)から社会人まで全ての世代の活動を網羅し、運営に関わっている競技団体です。 また、県協会の仕事として個人的には、プロバスケットボールチーム・青森ワッツのTO(テーブルオフィシャル及びスタッツ)を手伝わせてもらっています。プロスポーツの生の現場を体感しつつ、責任の重い貴重な経験をさせてもらっています。

石田:本学公開講座のテーマとして棟方先生は「テレマークのスキーレッスン」を記載し、講師派遣依頼を受け付けておられますね。ぜひ、これまで培われた研究成果を生かしてほしいと思います。詳しく棟方先生からお話を聞かせて頂き、ありがとうございました。引き続き、教育研究活動、地域貢献活動にお励みになられますよう。

棟方:ありがとうございました。

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