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2020(令和2)年度 学位記授与式式辞

2021(令和3)年3月13日(土曜日)午前10時より

                                      前学長 吉岡 利忠

 この一年、誰もが予想すらしなかった新型コロナウイルス感染に翻弄され、今もなおその影響が続いております。目に見えない極小の病原体ウイルスが原因。このウイルスは一ミリメートルの百万分の一の大きさで電子顕微鏡をネガティブ染色によって、トゲトゲのある形態をしておりテレビなどの報道で見たことがあるでしょう。生きた細胞に侵入しなければ増殖できないので、生物(いきもの)であるかどうか、今なお議論されています。いままで人類はこのウイルスに感染したことがないこともあってパンデミック、世界的大流行となりました。ウイルス性肺炎を特徴として重症化すると生命が脅かされます。
 このような環境下では、特に私たち一人ひとりの健康が極めて重要になります。たとえウイルスを始めさまざまな病原菌の侵入があっても健康体であれば原因ウイルスや感染に対する抗体を獲得して適切な防御機構が働きます。社会で活躍しようとする皆さんにあっては自分の健康は自身で管理しなければなりません。
 本学では適切な情報をいち早く受けて、さまざまな感染防止の取り組みをしました。3学部の講義については5月の連休明けから開始し、各学科の単位を取得可能なように補習授業も導入されました。そのような中で皆さんは必要な単位を獲得しめでたく今日の日を迎えることができました。首都圏の大学ではオンライン授業が主流となっています。知識は得ることができるでしょうが、知恵を習得することはできません。知恵があってこそ社会で活躍できるものでしょう。
 人類は感染とともに生きてきました。考えようによっては100年に一度あるかないかというこのような経験は貴重です。危機管理という面からも今後の皆さんの将来に生かされるでしょう。
 今日の学位記授与式では保護者の方、来賓の方々の参加をご遠慮いただきました。また、式自体の時間を極力短くしました。しかし、数台のカメラを用いてリモートによる同時配信もされています。

 最後になりましたが、皆さんは大学にあっては4年間、修士課程にあっては2年間で卒業、修了です。私事ですが17年間の弘前学院大学学長職を今月で卒業します。17年もかかりました。調べてみましたら3学部の学位記を授与した数はなんと約3千以上になりました。かなりの数です。私にとりこの数は重いものです。これまで誠にありがとうございました。
God Bless You, and Myself.
   

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