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2021(令和3)年度 学位記授与式式辞

2022(令和4)年3月12日(土曜日)午前10時より

                                      学長 藁科 勝之

 例年にない大雪から、ようやく雪解けが進むこの季節、弘前学院大学から、新たに若い有為な人材をお送りできることを、嬉しく思います。
皆さん、ご卒業、おめでとうございます。
本年度の卒業生・修了生は、以下のとおりであります。
 学部については、
・文学部―57名。うち英語・英米文学科26名、日本語・日本文学科31名
・社会福祉学部―社会福祉学科41名
・看護学部―看護学科65名
以上、学部卒業生163名
大学院については、
・社会福祉学研究科1名
・文学研究科1名
以上、大学院修了生2名
学部・大学院、総計、165名の皆さんをお送りすることができました。
 しかし、新型コロナの感染が、未だ沈静化しているとは言えない状況にあることを考慮し、1年前の学位記授与式と同様、感染拡大を極力排除するために、3つの密を避け、保護者・同伴者の皆様や来賓の方々のご参列を見送らざるを得ませんでした。
 そこで、このように、皆さんと教職員のみの入学式となりました。
 このコロナ渦は、とうとうこれで2年が過ぎ、3年目に入ってしまっております。しかも、未だ衰えを見せておらず、本学においても、感染者が出ました。
 しかし、こうした状況でも、この2年間、学生教育、授業関係においては、感染拡大を回避するために、対面式形態とともに、オンライン、オンデマンドも併用しつつ、講義・演習等の授業を進めて参りました。
 さて、このコロナと戦い、こうして、今日の卒業式を迎えたわけですが、この間の、皆さんの努力はこれまでとは違って、並大抵ではなかったと思われます。しかし、それにもかかわらず成果をあげており、その1つは、就職状況にも現われております。
 本年度の就職率は、就職希望者に対する割合で見ると、途中の段階ですが、学部学生の全体は100%に近く、昨年度が100%でしたので、極めて高い数字を維持しております。
 とりわけ、このコロナ禍で、社会生活上の制限がかけられているという厳しい状況だったにもかかわらず、いろいろ苦労なされたと思いますが、皆さんは頑張りました。
 この他には、資格試験・国家資格試験の合格率が、東北で1位となったという、誇るべき実績もありました。
 こうして、きょうの卒業を迎えたわけですが、この「卒」とは何かと言えば、「終える・終わる」ことです。学業を「卒す」、終える、となりますが、実は、これは終わった、ということと同時に、始まりをも意味します。卒業式という儀式が始まったのは、今から150年前の明治初期ですが、当時は、次の段階に進む際の儀式だったようです。ですから次の舞台への始まりです。外国語でも卒業式を「始まりのセレモニー」と表現することがあります。
 皆さんは、明日から、新しい生活の場に身を置くわけですが、そこでは、いろいろな課題が待っています。なかなか難しい問題も、当然やってきます。それらには、予め正解があるわけではありません。その都度、その都度、問題の大小を問わず、とにかくなんとかしなければ、、、、という解決力が問われるわけです。
 その解決のためには、協調性―すなわち、他の人と物事を上手くやっていくこと―とともに、協働性―つまり、組織的な協調態勢の中で主体的に動き、協力すること―ということが必要になるでしょう。そういう局面で、大学時代に培ったプレゼン力やコミュニケーション力が活きて来るはずですし、是非、活かして欲しいと思います。そして卒業後も努力して欲しいと思います。
 本学の卒業生の活躍が、テレビ、新聞等マスメディアに取り上げられることも増えてきました。例えば、パラリンピック出場者、作家・小説家、国際交流による友好・親善に関わるコンクール入賞などがありました。
 最後に、本学の建学の精神とそれに基づく教育方針を思い起こしていただきたいと思います。
 弘前学院の教育目的は、「すべての人を大切にする畏神愛人の精神をもって、すべての人と社会に対する責任を、積極的に果たす」としています。これは単なる謳い文句ではありません。私達が耳にし目にする今の日本及び国際社会をみると、これがいかに大切なものであるかが分かります。
 これを皆さんの門出にお贈りしたいと思います。
 改めて、卒業おめでとうございます。
   

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