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社会福祉学部専任教員の研究紹介 その13 齋藤 昭 先生

専門分野 情報学
 ~情報処理教育・システム設計・ソフトウエア開発~

 社会福祉学部専任教員の研究紹介シリーズとして、第13弾は学部長インタビューでお届けします。
                             報告者 社会福祉学部長 石田 和男

石田: 齋藤先生といえば青森県情報処理教育センターの所長を歴任されるなど、青森県内の公立学校教員の情報処理教育のスキルアップの為に指導的立場として、また、 公立学校におけるAO化・情報ネットワーク構築(IT化)の普及に尽力されたと聞いております。本学の専任教員で元公立学校教員の経歴をもっておられる人の中でも 「齋藤先生から講習会などを通じて教わった」という声を聞いたこともあります。情報学と言っても、パソコン操作が上手になることに留まらず、 インターネットを活用したネットワーク・ソフトウェア・コンテンツなどの情報関連分野の新しい理論・方法論を学ぶことに加え、その応用展開まで奥が深い学問だと思います。 そこで、情報学の魅力についてお話頂けますか。

齋藤: インターネットの普及により、私たちは日々膨大な情報に囲まれて生活しています。たとえば、各省庁・公的研究機関・地方公共団体がインターネットを通じてリアルタイムに 情報を発信する世の中に変わりました。また、多くの医療機関・社会福祉施設でもホームページ公開をしています。これに加えて個人がSNS等で発信するものまで含まれると大量の情報から 必要なものだけを抽出・整理をすることは意外と難しくなります。とりわけ、虚偽の情報や信ぴょう性が薄いものが存在するので、正確で信頼できる情報を選別する能力を鍛えなければなりません。 知りたい情報を直ぐに手に入れられる便利さには落とし穴もあることだと思います。
 学部長はフランス語や英語の論文を読みこなせると思いますが、インターネットで検索すればフランス語や英語で書かれた最新の研究成果もタイムリーに入手出来たりすることも高度情報化社会の魅力といえます。

石田: 先生がおっしゃる通り、昨今はインターネット社会で世界中から情報を瞬時に得られるようになりました。情報があふれる世の中で正確な情報を選び出し、もう一方で自分の考えだったり、 職場に所属すれば職場のホームページ等にてサービス利用者や市民に対して情報を発信したりするスキルも求められます。大学は「知識社会」をリードする人材の育成を行う場でありますから、社会福祉学生が 「情報処理や情報倫理を学ぶ意義」について先生のお考えを聞かせてください。

齋藤: たとえば、高齢者福祉施設で働くソーシャルワーカーは、介護予防や感染症対策について最新の知識が求められます。書店から購入した書籍情報に頼ることもありますが、公的研究機関の成果報告や、 厚生労働省等関係機関が発信する取組事例などをインターネットで入手して活用する機会があるはずです。これだと情報化のメリットを大いに活用できるわけです。
 また、自分の所属する施設で取り入れた最新の介護予防の取組を施設のホームページで発信したり、福祉サービスの内容を市民向けに解説したりするといった情報発信を通じた普及啓発も行っていけるはずです。施設経営の透明性確保のためにも、 施設でどのようなことが行われているか情報公開をホームページで行っています。大卒ソーシャルワーカーは情報化社会に対応する専門職でなくてはいけません。もちろん、その際には利用者の個人情報保護に留意したり、 不正確な情報を提供したりしないという職業倫理にたって仕事をすることは言うまでもありません。

石田: 私は年齢がいってからパソコンを使い始めたのですが、昔のパソコンと違ってマウスでクリックするだけでいろいろなソフトが起動し、音声入力も可能となるなど便利になりました。身体に障害をもった方でも気軽にパソコンやスマートフォン操作ができ、 世界のいろいろな人とウェブ通話等で情報のやりとりが簡単にできるようになりました。また、障害者の就労現場としてパソコン入力作業やオペレーターといった分野も生まれていますし、障害者就労支援事業所で加工・生産した商品をインターネットで販売している例も見られます。 さらに、今では多くの福祉現場で各種福祉制度の申請書類の電子化、業務日誌やケアプラン等の書類作成も電子化して、紙に手書きしていた時代に比べると格段に情報共有化が進みました。齋藤先生が今後、社会福祉現場での電子化やインターネットを活用した高度情報化の進展について、 どのような期待をお持ちでしょうか。

齋藤: 学部長の指摘の通りだと思います。1980年代のパソコンはプログラムを入力して起動させる難解なものでした。今では、マウスをクリックするだけで良くなった操作も格段に増えました。このことで、障害を有する方がパソコン操作、 インターネット情報検索がしやすくなったことも事実です。実は私も、身体障害者(筋ジストロフィ患者)・視力不自由者に対するパソコン操作並びにスキルアップ支援の社会貢献活動をしています。

石田: 各種委員会の委員など地域貢献ではどのようなことをされていますか。

齋藤: 学校法人弘前学院理事・評議員等をしており、最近ではありませんが身体障害者(筋ジストロフィ患者)・視力不自由者に対するパソコン操作のお手伝いをしたことがあります。

石田:齋藤先生の研究教育業績を教えて頂けますか。

齋藤: 実践しながらマスターするテキストの著作(Access・VBA・Visual Basic・Excelスキルアップ等) 、業務ソフトウエア開発として大学会計事務ソフトウエア、 最近ではストレスチェックソフトウエア、Webによる履修登録ソフトウエア等があります。また、本学大学院社会福祉学研究科で福祉情報学特論を受け持ちしています。

石田: この度は詳しくお話を聞かせて頂き、ありがとうございました

齋藤: ありがとうございました。

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